皆さんこんにちは。千葉県市原市を拠点に、全国でリバースエンジニアリングやプラントの配管工事一式を手がけている藤田工業です。
工場の稼働が止まる原因のひとつに、機械の故障があります。工場の稼働が止まると、企業全体の損失が大きくなってしまいます。稼働を止めないために、予備の部品を用意したり故障時にすぐ部品の交換ができるようにしたりしておくことが大切です。
また、稼働が止まらないところまでは至らないにせよ、部品の劣化が進むと機械の動作効率が下がり、ひいては生産効率そのものも下がってしまいます。これらの問題を解決するには、弊社が手掛けているリバースエンジニアリングが役立ちます。
今回は、工場設備において生産性向上に必要な部品交換について、リバースエンジニアリングとはどのような工程なのかなどについて、詳しく解説します。
■生産性向上とはどのような取り組みなのか?
生産性向上とは、経営資源(人・物・費用 =インプット)の投入を最小限に抑え、製品や成果(アウトプット)の産出量を最大限に増やすための取り組みをさします。生産性向上のためには、インプットを減らすかもしくはアウトプットを増やすか、どちらかの結果が必要です。もちろん、両方を実現できるのが一番の理想です。
少子高齢化により労働人口が減少している日本では、少ない人手で多くの製品を作らなくてはなりません。このため、製造業においても、生産性向上は必要不可欠の取り組みとされています。
さらに、日本でもグローバル化が進む中で、日本国内の企業だけでなく世界中の企業が競争相手となっています。グローバル化を進め高品質の商品を世に送り出すために、これまで以上に生産性が注目されています。
・生産性向上と業務効率化の違いとは
生産性向上と業務効率化は、全く別の取り組みですが、混同されやすいこともあるため、違いをはっきりと理解しておきましょう。
業務効率化は、業務上の課題を効率的に行うため改善点を見つけるものであり、成果に結びつかないこともあります。つまり、業務効率化は生産性向上を実現するための手段なのです。
■生産性向上を行うメリット
製造業で、生産性向上を目指し取り組むことで、以下のメリットが得られます。
・企業の利益増加・コスト削減につながる
生産性向上により、人件費を抑えて多くの製品を生産できるようになるため、企業の売上増加が見込めます。人件費の抑制は経費の削減を意味しており、結果として利益の増大にもつながります。
人件費以外にも、生産性向上により作業をスムーズに進められると、材料の発注ミスや社員の作業ミスも減らせます。ひいてはコスト削減にも効果があり、コストが削減できれば利益の増加が見込めます。状況次第では、生産量を大幅に増やせる可能性もあり、グローバルでの戦いで争える力が身につきます。
・一定以上の品質を確保できる
生産性を向上させるためには、全ての社員が同じ作業をこなせるよう、業務の標準化が必要です。標準化することで、作業がスムーズに進み、製品の品質を確保できるようになります。
品質が担保できれば、製品そのものだけでなく、企業に対する信頼度や安心感が向上します。その結果、顧客からの評判も高まり、ブランド価値向上が期待できるのです。
■製造業が生産の効率を下げてしまう原因とは
上記で紹介した生産性向上とは反対に、本来の生産性に届かず、生産の効率を下げてしまう
ケースもあります。具体的に、どのような原因が絡んでいるのでしょうか。
・人材不足
必要な人材が集められず、業務の標準化が進められないケースや、一部の工程や社員に負担がかかっているケースなどがあります。離職率が高い会社で見られる状況です。
人材不足により、一部の工程がスムーズに進まなくなると、残業代などで人件費が多くかかるようになります。さらに、従業員の会社に対する満足度も下がることから、離職率がさらに高まるおそれもあるのです。
・人的ミス(ヒューマンエラー)
人的ミスには、作業ミスや発注ミスなどが含まれます。人的ミスが発生すると、作業の標準化や効率化が妨げられます。
人的ミスを防ぐには、作業の標準化・ベテランから若手への技術継承・作業工程を補助する設備などの導入が必要です。
・設備ロス
設備ロスとは、設備がうまく作動せずに作業に支障が出る状態をいいます。設備ロスを防ぐには、設備の定期的なメンテナンスや管理が必要です。設備ロスには、大きく分けて以下の2つがあります。
∟設備の故障による生産停止
設備の故障や不具合によるトラブルは、工場におけるトラブルで最も多い事例です。製造に必要な装置が動かなくなったり、不良品が発生したりすると、生産そのものが停止してしまいます。
生産停止は、企業の運営や売上に大きな支障をきたすだけでなく、製造スケジュール調整・営業機械損失・コスト増加などの面で、多大なる打撃を受けてしまいます。
∟設備や部品の劣化による速度低下ロス
設備や部品が劣化すると、設備故障ほどの被害は出ないものの、設備が通常の速度で稼働できなくなります。部品の交換や設備のメンテナンスで復旧する場合も多いですが、状態によっては設備故障と同程度の支障をきたす可能性もあります。
》工場で起こりがちなヒューマンエラーとは?その原因と予防対策を紹介!
■生産性向上するための改善案とは
これまで解説してきた工場の問題点を解消し、生産性向上を目指して取り組んで行くには、改善すべき箇所が多数存在します。その中でも、以下の4つは特に大切な改善点です。ひとつずつ理解を深めていきましょう。
・ヒューマンエラー対策(社員教育、5Sの徹底など)
工場設備を操作するのは社員の仕事であり、工場の製造は社員の存在があってこそ成り立つものです。生産性を向上するには、まず社員教育や5Sの徹底などが求められます。
社員教育は、社員のスキルアップに必要不可欠です。技術や技能の向上だけでなく、コミュニケーションスキルなども身につけると、業務に役立てられます。
5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)は、製造現場に広く浸透している生産効率化のための手段です。基本的な知識だからこそ、常に徹底して行動しなくてはなりません。
・生産工程の改善(見える化など)
複数の工程が必要な生産ラインでは、一箇所で作業が滞ってしまうと、生産ライン全体が止まってしまいます。生産工程を見える化することで、原因解明にかかる時間を短くできます。
生産ラインの見える化の一例として、故障発生時にブザーを鳴らしたり機械の稼働データを分析したりする方法があります。
・設備の改善(機械の定期メンテナンス、レイアウト変更など)
作業を効率的に進めるには、作業導線を考慮した機械設備のレイアウトが大きく関係してきます。また、可能な限り設備の不具合を減らすため、機械の定期的なメンテナンスも重要です。
設備の改善には、上層部が社員から現場の声を直接聞いたり、実際に作業現場を確認したりすることが近道です。
・非稼働時間の削減
非稼働時間とは、設備や製造ラインを止めている時間をさします。材料のセット・部品交換・微調整および試し打ち・トラブルによる停止時間などが該当します。
非稼働時間を削減することで、生産性向上や生産期間の短縮が期待できます。
》工場の機械トラブルが発生する原因は?リバースエンジニアリングで解決できるかも
■リバースエンジニアリングで生産効率を下げない体制を!
リバースエンジニアリング(逆行工学)とは、既存の製品や部品を分析・分解し、動作を解析することで構造や製造方法を探る技術を言います。リバースエンジニアリングにより、図面がない機械や部品であっても図面が起こせるため、生産から年月が経過した設備の部品も製造可能です。
先述したように、生産効率低下の原因には、設備の故障による生産停止や、設備や部品の劣化による速度低下ロスなどが含まれます。この事態が起こった時に、部品をいち早く交換できる体制づくりが重要です。
部品の予備が社内にないと、設備の復旧まで数日かかる場合もあり、それだけ設備の停止期間も長くなってしまいます。設備の故障や部品の劣化はいつ起こるか分からないため、リバースエンジニアリングに対応できる体制を整え、部品の調達がすぐにできると安心です。
》リバースエンジニアリングってどんな技術? 目的や違法になるケースをわかりやすく解説
■まとめ
工場の生産性を上げるには、設備の部品交換に即座に対応できる体制づくりが大切です。リバースエンジニアリングは、部品を調達できる有効な手段ですが、自社でリバースエンジニアリングを手がけるのが難しい企業もあるでしょう。
リバースエンジニアリングを外部へ依頼したいと考えている企業担当者様は、ぜひ藤田工業までご一報ください。
■工場の生産性向上でお困りなら藤田工業にお任せください
藤田工業では、全国のお客様からリバースエンジニアリングによる予備部品の製作依頼を多数いただいております。故障時の備えや、古い部品を使い続けていることによる生産性低下など、工場における部品の交換需要はとても高く、お客様から多彩なお悩みを伺っております。
図面がない・製品が廃盤してしまった・以前依頼したリバースエンジニアリングの会社が廃業してしまったなど、どのような場合でも、リバースエンジニアリングで部品製作が対応可能です。
リバースエンジニアリング以外にも、工場のレイアウト変更および設備の改修・補修・修繕など、工場の生産性向上に関するご相談もお受けしております。また、工場の安全対策工事や付帯工事の問合せも多くいただいており、はしご・安全柵・フェンスなどの設置も事業内容のひとつでございます。
藤田工業は、粉体設備のプラント配管の設計を主に行う会社であり、大手企業からの設計依頼、問合せなどの実績と技術力を持っております。千葉県以外にも全国対応が可能であり、お客様に寄り添ったご提案をいたします。お仕事のご依頼をいただきましたら、見積もりから制作まで一貫して対応いたしますので、安心してお任せください。
部品を探したが見つからない・部品の製造会社が廃業してしまったなど、リバースエンジニアリングを希望される担当者様は、どんな小さい部品でも結構ですので、まずは藤田工業にご相談ください。
▼関連記事▼
》部品の図面がなくても大丈夫? リバースエンジニアリングの流れや業者を選ぶ際のポイントを紹介
》工場内での労災事故を防ぐための方法とは? 安全対策のポイントを紹介
》リバースエンジニアリングや工場の補修なら千葉県市原市の藤田工業にお任せください