皆さんこんにちは。千葉県市原市を拠点に、全国でリバースエンジニアリングやプラントの配管工事一式を手掛けている藤田工業です。
工場の機械や設備は、使用しているうちにだんだんと劣化・損耗し、やがて機能が低下したり故障したりすることがあります。それを防ぐためのメンテナンスの一種が「予防保全」です。予防保全を適切に行うと工場の安定稼働が期待でき、働き方改革にもつながります。ここでは予防保全のメリットや、予防保全におけるリバースエンジニアリングの重要性について解説します。
■予防保全とは?

予防保全とは、あらかじめ策定した保全計画に従い、定期的に設備の点検・修理・部品交換などを行う保全方法です。定期的な保全活動によって、工場の設備・機械を安定的に稼働させ、突発的なトラブルを予防したり生産性を維持したりすることを目的にしています。これに対し、設備が故障した時に原因を調査し、再発防止策を打つことを「事後保全」といいます。
保全計画は、メーカーが指定する設備や部品の使用回数・使用期間を基準とし、保全業務の経験も加味して策定するのが一般的です。また、予防保全における部品交換の考え方には、「時間基準保全」と「状態基準保全」の2種類があります。
時間基準保全とは、部品ごとに耐用年数・耐用期間を定めておき、一定期間が経過したら故障していなくても交換する方法です。一方、状態基準保全とは、定期点検などの際に部品の劣化具合を確認し、必要に応じて交換する方法を指します。どちらをメインに行うべきなのかは、設備や部品の性質や使用頻度によります。
なお、予防保全と似た名前の言葉として「予知保全」というものがありますが、これは予防保全とは別の保全方法です。予防保全が「決められた時期に決められた内容の保全業務を行う」のに対し、予知保全は「異音・振動といった故障の前兆を検知して保全業務を行う」ことをいいます。どちらも「故障する前」に行う保全業務ではありますが、根本的に考え方が異なります。
■予防保全の重要性・メリット

予防保全については「まだ故障していないうちから点検や部品交換を行うのは無駄が多いのでは?」と感じる方もいるでしょう。確かに、予防保全を丁寧に行うとメンテナンスの工程が増えます。しかし、予防保全は工場を安定稼働させる上で非常に重要であり、必ず実施すべきなのです。予防保全の主なメリットを見ていきましょう。
・機械の突発的な故障による操業への影響を防げる
予防保全の最も重要なメリットは、機械の突発的な故障による操業への影響を予防できることです。工場の設備や機械は、使用しているうちに劣化・損耗し、やがて故障します。故障した設備は稼働させられませんから、原因究明や修理が完了するまでの休止期間=ダウンタイムが発生します。
言うまでもなく、ダウンタイムは極力減らさなければならないものです。しかし、事後保全に偏った保全体制だと、設備が突発的に故障してからの原因究明や修理が基本になるため、どうしてもダウンタイムが長期化してしまいます。生産計画への影響は避けられず、特に繁忙期は甚大な影響を及ぼすでしょう。
また、仮に故障しなくても、設備が損耗していれば生産性は低下します。不良品率の増加や品質の低下、納期の遅延などが発生すれば、工場の経営に悪影響をもたらすのは間違いありません。
その点、定期的に予防保全を行えば、設備が突発的に故障する確率を大きく低下させられます。結果としてダウンタイムが減少し、工場の安定稼働につながるのです。さらに、設備が常に所定の能力を発揮できるので、生産性も維持できます。品質の担保やコスト削減も期待できますから、しっかりと計画を立てて予防保全を行うことが大切です。
・保全業務のスケジュール管理が簡単になる
突発的な設備故障に対する事後保全だけを行っていると、保全業務も突発的になってしまい、スケジュールを管理しにくいという問題があります。保全業務の担当者が、夜間や休日に呼び出されることも少なくありません。これは工場の稼働を不安定にするだけでなく、労働環境にも悪影響をもたらします。
一方、予防保全は計画的に実施されるため、あらかじめスケジュールを組んで通常の勤務時間内に保全業務を行えます。適切な予防保全によって突発的な故障が減少すれば、保全業務担当者が夜間や休日に呼び出される機会も減るでしょう。つまり予防保全は、勤務スケジュールの安定化や時間外労働の削減に貢献し、働き方改革にもつながっているのです。
・重大な事故の発生を予防できる
工場の設備の不具合は、時として重大な事故を招きます。機械の異常な動作によって作業員が巻き込まれたり、周囲の設備にまで影響が及んだりするケースは決して珍しくありません。最悪の場合は、死亡事故が発生することもあります。もしそうなれば、当然ながら工場は責任を問われ、社会的な信頼も失ってしまいます。
事故は未然に防ぐことが何よりも大切ですから、予防保全による設備の機能維持は非常に重要です。取り返しのつかない事態を防ぐためにも、工場の設備は安全第一で稼働させましょう。
・設備や機械の寿命を延ばせる
予防保全は、設備や機械の寿命延長にもつながります。なぜなら、劣化・損耗した設備をそのまま使い続けると、設備自体に大きな負荷がかかり・寿命が縮んでしまうからです。ベアリングが摩耗した状態で機械を使い続ければどうなるか、ということを想像すればわかりやすいでしょう。
予防保全によって劣化した部品を交換すれば、設備への負荷を軽減して寿命を延ばすことができます。工場の設備は高価であり、簡単に買い換えることはできません。定期的に部品交換を行った方が、結果的にコストを節約できるので、確実に予防保全を実施しましょう。
工場のトラブルについては、以下の記事でも解説しておりますのでご覧ください。
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■予防保全では「リバースエンジニアリング」を活用しましょう!

予防保全を行う時は、当然ながら交換用の部品を確保する必要があります。何かあった時すぐに交換できるよう、予備の部品をストックしておくことも多いでしょう。しかし、「ほしい部品が手に入らない」というケースは決して珍しくありません。
なぜなら、「部品が生産終了している」「何らかの理由で図面がない」「発注している会社が倒産した」「そもそもどこのメーカーが作ったのか不明」といった事情により、部品が入手不能になることは多々あるからです。だからといって設備・機械を丸ごと買い換えると、多額の費用がかかってしまいます。
このような問題を解決できるのが「リバースエンジニアリング」です。リバースエンジニアリングとは、製品の分解や動作の解析によって、その構造や製造方法を明らかにする技術をいいます。リバースエンジニアリングを活用すると、製品や部品の構造を図面化し、部品を複製することができます。つまり、生産終了などの事情によって、通常の方法では入手不能になっている部品を確保できるのです。
工場の設備は長く使うものですから、まだ現役のうちに部品が生産終了したり、メーカーが倒産したりすることは十分考えられます。予防保全を確実に行うためにも、部品が発注不能になってしまった時に備えて、リバースエンジニアリングを行っている会社とつながっておくのがおすすめです。
リバースエンジニアリングについては、以下の記事もご覧ください。
》リバースエンジニアリングってどんな技術? 目的や違法になるケースをわかりやすく解説
》部品の図面がなくても大丈夫? リバースエンジニアリングの流れや業者を選ぶ際のポイントを紹介
■工場設備の部品交換をするベストタイミングはいつ?

予防保全の計画を策定する時は、設備・機械の部品交換を行う時期を決める必要があります。では、一体どのようなタイミングで部品交換を行うのがベストなのでしょうか?
考え方はいろいろありますが、最も基本的なのはメーカー指定の耐用年数(寿命)に基づいて交換する方法です。耐用年数を超えた部品を使い続けると、不具合発生のリスクが高まります。外見や動作に問題が発生していなくても、安全のために確実に交換しましょう。
また、耐用年数が経過していなくても、生産効率が落ちている時は部品交換を検討する必要があります。機械の測定値や歩留まり率などから、設備の機能が低下していると推定される場合は、原因を特定して部品を交換するのがおすすめです。
さらに、故障・不具合の発生頻度や発生時期は記録し、原因を分析しましょう。「どの設備が、どのような原因で、いつ故障するのか」を特定できていると、それをもとに部品交換の適切なタイミングを把握できます。工場ごとに設備・機械の稼働状況が違うからこそ、実態に基づく保全計画の策定が重要なのです。
ただ、機械というのは急に故障するものです。計画に従って確実に予防保全を行っていたとしても、ある日突然不具合が発生することは十分考えられます。そのため、予防保全に加えて予知保全を行うことも大切です。異音や振動、臭い、発熱、数値の異常など、あらゆる要素から故障の前兆を検知し、状況に応じたメンテナンスを行いましょう。
》工場の生産効率アップ!設備の部品交換をしておくべき理由とメリットとは
■まとめ:工場の安定稼働のために、リバースエンジニアリングによる予防保全を!

予防保全は、工場を安定稼働させるために必要不可欠な取り組みです。故障や機能低下が発生する前に部品を交換すれば、工場の生産性を維持でき、突発的な事故による稼働停止や労働災害も防ぐことができます。
さらに、「図面がない」「部品が生産終了している」といった問題がある場合でも、リバースエンジニアリングによって部品を複製すれば対応可能です。予防保全を確実に行い、工場設備のトラブルを未然に防ぎましょう。
■工場のお悩み事なら藤田工業にお任せください!

藤田工業は、粉体設備のプラント配管の設計を主に手掛けております。従業員は目利き・腕利きのベテラン技術者ぞろいで、1つ1つのご依頼に丁寧に取り組み、お客様に寄り添った提案をする姿勢を大切にしています。信頼と実績をコツコツと積み上げた結果、大手企業からの設計依頼や問い合わせも承るようになりました。
現在は、リバースエンジニアリングによる予備部品の製作にも力を入れています。部品の老朽化による生産性低下の改善や、故障への備えとして有効です。図面がない、古くて生産終了している、メーカーが廃業している、どこが作ったのかわからない……といった場合でも、リバースエンジニアリングを用いれば図面を作成し部品を複製できます。
また、工場の補修工事や付帯工事にも対応可能です。一例としては、昇降設備がなく脚立を使わざるをえなかった場所に、はしご・安全柵・フェンスなどを設置した実績があります。工場の安全対策や生産性向上のための設備改修・補修・修繕・レイアウト変更などのご要望があれば、ぜひご連絡ください。
どのようなご依頼も全国対応可能で、見積もりから製作まで一貫対応しておりますので安心です。小さな部品1つでも、喜んで対応いたします。「機械を修理したいけど部品が廃盤で……」といったお悩みがある時は、お気軽に藤田工業までご相談ください。
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