工場で設備老朽化の放置はキケン!老朽化によるリスクと更新すべきタイミングとは?

皆さん、こんにちは。千葉県市原市を拠点に、全国でリバースエンジニアリングやプラント配管設計を行っている藤田工業です。


工場設備が老朽化すると、さまざまなリスクが発生します。そのため、老朽化によるリスクを回避するために、タイミングを見極めて設備の更新をしなくてはなりません。


本記事では、工場設備の老朽化を放置する危険性や設備更新のタイミング、トラブルや事故を発生させないためのポイントについて詳しく解説します。工場設備の老朽化が気になる人は、ぜひ参考にしてみてください。




■設備の老朽化がもたらすリスク



そもそも、工場設備の老朽化はどのようなリスクをもたらすのか、という点を把握しておく必要があります。


設備の老朽化がもたらすリスクとしては、生産性の低下や労働災害発生の増加などが考えられます。ここでは、設備の老朽化がもたらすリスクについて詳しくみていきましょう。



・生産性の低下

工場設備が老朽化すると、生産品に不良品が混じるリスクが高まります。また、機械の速度が遅くなったり、ストップしたりすることも考えられるでしょう。


機械の速度が落ちるとなると、その分生産性が落ちてしまうでしょう。また、不良品が多く混じるようになると検品に人手と時間が取られることになり、すでに顧客のもとに届いてしまった不良品に関しては返品や交換をしなければならなくなります。


工場の設備は時間経過とともに劣化し、長期間使用することで老朽化していきます。


生産性が低下してしまうと利益が落ち、不良品が多く混じると信頼も損なわれてしまうかもしれません。人件費が余分にかかり、設備を修理するのにも時間とコストがかかります。



・怪我をする可能性が高くなる

設備が老朽化してしまうと、思わぬ事故が発生する可能性が高くなってしまいます。たとえば、まったく予期せぬ場面で機械が落下してきたり、突然機械が止まったりといったことも考えられるでしょう。


そのようなことになれば、腕が挟まれたり、指が機械に巻き込まれたりといった事故もありえます。機械の老朽化は予想外の動きにつながり、結果的に従業員が怪我をするリスクが高まります。



・部品がなくなる可能性がある

工場設備が老朽化する前に定期的にメンテナンスをすれば問題はないかもしれませんが、老朽化が問題となるまで放置してしまうということは、製造から10年以上たっている可能性もあるということです。


製造から年数が経過すればするだけ、交換するべき部品がなくなってしまう可能性が高くなります。


なぜなら、工場設備もモデルチェンジなどを行い、そのたびにさまざまな部分が改良されていくからです。


モデルチェンジをすると、以前のモデルに使用されていた部品なども製造が中止してしまう場合が多くあります。


そのため、製造から10年や15年経過してから修理をしようとしても、交換するべき部品がなくなっている可能性が高いということです。


修理ができなければ新しい設備に買い替えるといったことを検討する必要がありますが、予算を組んで設備を入れ替えるまでに生産がストップしてしまうことになり、納品が遅れて信用を損なう可能性が考えられます。




■設備更新のタイミングは?



設備の更新には、タイミングがあります。すでに生産品に多くの不良品が混じるようになったり、怪我をする従業員が出てきてしまったりしては、設備更新は遅いといえます。


そうなる前に、適切なタイミングを見極めて設備の更新を行う必要があるでしょう。ここでは、どのようなタイミングで行うのが良いのかを詳しくみていきましょう。



・設備には耐用年数がある

設備には耐用年数があるため、耐用年数が来る頃にはしっかりと点検をし、老朽化している部品などについてはその時点で交換をする必要があります。


そのためにも、耐用年数についてきちんと把握しておきましょう。また、耐用年数が来るまでは何もしなくて良いかというとそうでもなく、半年に1回や1年に1回など定期的に点検し、その時の状態を詳細に記録しておくことも有用です。



・部品の消耗具合を確認

設備の老朽化を知るためには、部品の消耗具合を確認しておくことも大切です。どのようなタイミングで部品を交換しているのか、どのように壊れているのかなど、故障があるたびに詳細に記録をしておきましょう。


また、部品に腐食がみられる場合には、設備に老朽化が考えられるため、注意が必要です。


そのほか、チェーンやベルトの性能低下が疑われる場合にも、老朽化が考えられるため、設備更新のタイミングであるといえるでしょう。




■トラブルや事故を発生させないためのポイント



トラブルや事故を発生させないためには、定期点検や詳細な記録をつけることが重要です。ここでは、どのようなポイントがあるのかを詳しく確認しておきましょう。



・消耗部品の確認

消耗部品はそもそも定期的に交換をしなくてはならないのですが、だからといってあまりに早いサイクルで交換しなければならない、といった場合には設備の老朽化が疑われます。


また、特定の部品を毎回交換している、といった場合にも老朽化が考えられるため、部品の交換頻度や交換箇所については、きちんと記録をとっておくことが大切です。



・点検・故障の記録

設備の老朽化を早めに発見するためには、いつ点検をしたのか、またはいつ故障をしたのかといった記録をきちんとつけておかなければなりません。


記録をしておくことで、違和感や普段と異なる点があればすぐに発見できるからです。早めに老朽化の兆しを発見することによってトラブルや事故が起こるリスクを低くできます。




■老朽化対策として有効なリバースエンジニアリング



リバースエンジニアリングとは、既存の製品の部品を、3Dスキャナなどを活用して設計・製造することです。

》リバースエンジニアリングってどんな技術? 目的や違法になるケースをわかりやすく解説


購入した製品を分解して解析する技術であるため、特許の侵害などにはなりません。そのリバースエンジニアリング技術を応用することで、生産性の向上やコスト削減などのメリットを得られます。



・生産性向上

通常であれば、部品の製造が中止した時点で設備の故障が起これば、それ以降は使えなくなってしまいます。


かといって、修理が必要なのに放置しておくと、生産性が低下してしまうことは免れません。


しかし、リバースエンジニアリングを活用することによって、部品を分解・解析し、設計図までたどり着くことで、部品の再生産が可能となります。


そのため、設備の老朽化によって低下した生産性をもとに戻し、なおかつ安全性能をも向上させることができます。


》工場の生産効率アップ!設備の部品交換をしておくべき理由とメリットとは



・コストを削減可能

リバースエンジニアリングを活用することで、既存の設備をそのまま利用し続けることが可能となり、新しい設備に買い替える必要がなくなります。


また、データは残るため、部品の再製造も簡単にできるのも魅力です。老朽化による故障や不具合のリスクも低くなるため、修理や買い替えに伴う生産のストップもなくなるでしょう。


設備の老朽化に伴う生産性の低下がなくなるだけでなく、検品などに余分に必要とされていた人件費も必要がなくなることから、コストの削減といったメリットを得られます。



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》リバースエンジニアリングでコスト削減?機械加工におけるコストダウンの方法を紹介



■まとめ



本記事では、設備の老朽化のリスクについて詳しく解説してきました。設備が老朽化してしまうと、生産性低下のリスクや事故が起こるリスクが高くなってしまいます。


しかし、リバースエンジニアリングを活用することによって老朽化が進んでいる既存設備の寿命を延ばし、そのまま使い続けることができるのは大きなメリットといえるでしょう。


藤田工業では、リバースエンジニアリングの技術を活用して現在の設備を長く使い続けることができます。


設備の老朽化が疑われているけど交換部品はすでに生産が終了している、とお困りの場合は、ぜひご相談ください。


》機械の部品の生産中止でお困りの方必見! リバースエンジニアリングでの対策がおすすめです




■老朽化対策をお考えならリバースエンジニアリングに強い藤田工業にお任せください!



藤田工業は、リバースエンジニアリングや粉体設備のプラント配管の設計を主に手掛けております。


従業員は目利き・腕利きのベテラン技術者ぞろいで、1つ1つのご依頼に丁寧に取り組み、お客様に寄り添った提案をする姿勢を大切にしています。信頼と実績をコツコツと積み上げた結果、大手企業からの設計依頼や問い合わせも承るようになりました。


現在は、リバースエンジニアリングによる予備部品の製作にも力を入れています。部品の老朽化による生産性低下の改善や、故障への備えとして有効です。図面がない、古くて生産終了している、メーカーが廃業している、どこが作ったのかわからない……といった場合でも、リバースエンジニアリングを用いれば図面を作成し部品を複製できます。


また、工場の補修工事や付帯工事にも対応可能です。一例としては、昇降設備がなく脚立を使わざるをえなかった場所に、はしご・安全柵・フェンスなどを設置した実績があります。工場の安全対策や生産性向上のための設備改修・補修・修繕・レイアウト変更などのご要望があれば、ぜひご連絡ください。


どのようなご依頼も全国対応可能で、見積もりから製作まで一貫対応しておりますので安心です。小さな部品1つでも、喜んで対応いたします。「機械を修理したいけど部品が廃盤で……」といったお悩みがある時は、お気軽に藤田工業までご相談ください。



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